ディープラーニングに関する記述として適切なものはどれか?

①結果に対する根拠を明確に教えてくれる
②コンピュータが大量のデータを分析し、自ら規則性を見つけ推論や判断を行う
③1度覚えたものは忘れずに覚えることができる
④学習者一人ひとりに最適な内容を提供しより効率的に学習を進められる

ディープラーニングとは、人の脳神経を模倣したニューラルネットワークを多層に結合した機械学習で、現在のAIアルゴリズム技術の中核を占める技術になります。ディープラーニングを搭載した技術としてはチャットボットや自動運転が存在しており、人手不足解消や業務効率化が求められる現代社会にとって欠かせない存在になっています。

 


正解は、②コンピュータが大量のデータを分析し、自ら規則性を見つけ推論や判断を行うになります!

ディープラーニングは人間が手を加えなくてもコンピュータが自動的に大量のデータからそのデータの特徴を発見する技術になります。今までの技術では、犬の写真をAIに見せたときに、様々な情報を人間が定義してあげないと「犬」だと分かりませんでした。しかし、ディープラーニングでは人工知能が学習データから特徴を自ら抽出するため人間が定義する必要がありません!そのため、大量の犬の画像から自動で特徴を見つけ「犬」だと特定することが可能になります。ディープラーニングが活躍されている分野は、画像認識・音声認識・自然言語処理・ロボットによる異常検知の4つに分かれます。

①結果に対する根拠を明確に教えてくれる

ディープラーニングを活用してデータ分析しても、導き出された答えの根拠はわかりません(ブラックボックス問題)。例えば、根拠がわからないままAIの判断を採用すれば、関係者に納得してもらえない可能性や誤った推論に気づかず、業務において致命的なミスが起こる可能性があります。

③1度覚えたものは忘れずに覚えることができる

1度何かを学習したネットワークに新しいものを覚えさせようとすると、以前学習したものを忘れてしまう「破局的忘却」というデメリットがあります。例えば、「かき」と「みかん」を識別できるネットワークに新しくメロンを学習させると、かきとみかんは忘れてしまいます。解決策には、もう一度復習させる方法や擬似リハーサルを行う方法、GoogleのAI開発チームが提案したEWCの方法がありますが、ここでは割愛させていただきます。

④学習者一人ひとりに最適な内容を提供しより効率的に学習を進められる

アダプティブラーニングと呼ばれ、教育業界で使われているIT技術になります。従来は全員が1つのカリキュラムを同じ順番で学ぶのが一般的でしたが、この技術はここの学習進捗や解答の正誤情報などを蓄積・分析することで、それぞれに合った教材や次に学習すべき内容を自動抽出することができます。